この4年間の間、きらきら輝く彼のプレイをいったいどれだけ見ることが出来ただろうか。ヴィオラへ移籍した時、今度こそ、ボルトンへ移籍した時、今度こそと・・・そして代表での彼は、プレイヤーとしてだけではなく監督業さえもさせられ、あのグダグダなチームの中で自ら光を放つすべもなく・・そんな代表と、ボルトンの放り込みサッカーを見ながら、このたぐいまれなる才能を持った日本が誇る中田英寿という選手が、心から楽しみ心から喜び心から充実感を感じてプレイする姿を見たいんだと、ずっと思ってきた。

ファンの一人としてファンの立場で思えば、まだやってほしかった。ボルトンとあの代表が最後だと思うとやるせない気持ちになる。

でも

「旅先の路地で、草むらで、小さなグラウンドで、誰かと言葉を交わす代わりにボールを蹴るだろう。子供の頃の瑞々しい気持ちを持って――。」

子どもの頃の瑞々しい気持ちを持って・・・そんな彼を見ることが出来るならそれで良いのかもしれない。そんな彼を見たいと思い続けてきたのだから・・心からの笑顔で純粋に楽しみむ彼の姿を見ることが出来た時、新しい何かに挑戦をしていくのかもしれないそんな中で充実感あふれる彼の姿を見ることが出来た時、お疲れさまでしたと、そう言うよ

今は、一つの時代を築いてきた彼に、私たちに数々のものを与えてくれた彼に、ありがとうとだけを・・・


そしてもう一つ

さるねこさんのブログより

「もしも、出来ることならば、時間を遡る事が出来るならば、プロフッショナルな貴方とは正反対の素人監督が日本代表の監督にならないように、私は全力を尽すことでしょう。貴方の公式戦最後の試合に、ふさわしい監督の下で、余計な気負いの必要がない、プロフッショナルな監督の下で試合をさせてあげたかった。

ごめんなさい。」

泣くものかと思っていた。幸せそうな彼の姿を見るまでは、涙なんて流すものかと気負っていた。まだまだ未熟な私は、混沌とした気持ちの中で、何かの所為にしたく、求めることしか知らず、ありがとうと言うのが精一杯だった。でも、この文章を読んだら、ただただ、あふれる涙が止まらなくなってしまった。

そうね、ごめんなさいなのかもしれない。